年末にエアーズロック/ウルルへの旅に出た友人夫妻。
ところがブリスベンでコロナ変異種の感染が確認され、帰着日の午後6時にロックダウンに突入することが決定…!
果たして友人夫妻はブリスベンに無事入れるのでしょうか?!
ロックダウンのブリスベンに帰れるか?! コロナ時代のエアーズロック旅行① の続きです。
飛行機がUターン?!
友人たちのフライトは朝10時半頃の出発予定。
フライトは3時間程なので、定刻に出れば時差を考慮しても午後2時頃には着くはずで、ロックダウンが始まる前にブリスベンに着くはずです。
万が一に備え、誰もが早めに空港に行って手続きを済ませ、待っています。
ブリスベンからの便が到着しました。
これに乗れれば帰れるのです。
全ては普通に動いているように思えました。
ところが。
ノーザンテリトリー州はホットスポットから乗って来た乗客の入州を拒否するとして、あろうことか乗客ごと到着便をそのままブリスベンに送り返すと言い出したのです。
そんな。。。
空港内にどよめきが走ります。
でももっと気の毒なのはこの便で今到着した乗客です。
彼らはこのウルルの空港に降り立つこともなく、飛行機にのったまま全員ブリスベンに返されたのでした。
さて、友人たちはどうなるのか。
大好きなビールも自主規制
代わりの飛行機が手配され、その到着を待っての出発となることが伝えられました。
この時点ですでにお昼頃。
どんなに早くてもさらに数時間、おそらくは夕方まで待たなくてはなりません。
長い待ち時間の間にスナックやビールなど飲み物のバウチャーが与えられ、不自由することはないにしても、この田舎の小さな空港では時間潰しにもひと苦労です。
普段はビール大好きなオージー男性たちが酔って乗り逃したら大変とタダのビールもほとんど飲まないようにしておとなしく待っています。
夕方、ようやく代わりの機体が到着しました。
待合室が静かに沸き立ちます。
みんな準備は万端です。
ところが、いくら待っても搭乗のアナウンスが入りません。
いい加減しびれも切れた頃、やっと放送が入りました。
トイレ故障
「到着した機体ですが、トイレのタンクが外れず交換することができないので、飛行中はトイレが使用禁止となります。全員トイレを済ませてから搭乗するようお願い致します。」
いいとも! 3時間ぐらい我慢するさ!
みんな素早くトイレを済ませ、搭乗ゲートに向かい、並びます。
しかし、待てど暮らせどゲートは開きません。
しばらく待たされて、ようやく次の放送が…。
なんと機長がトイレ使用禁止を不服とし、修理してから出発することとなったとのこと。
修理が終わるまで待たねばならなくなったのです。
みんな喉元まで出かかった不満を飲み込みまた待合室に戻ります。
すでにこの時点で空港に来てから12時間近くなり、疲労もピークに達しています。
文句を言いたいのは山々。でもヘタに機長やスタッフを刺激して、フライトをキャンセルでもされたら大変です。
何としても帰らねば。
この共通の一念でみんなおとなしく座って待つのでした。
そしてさらに2時間近く待ったのち、待ち焦がれた放送が入ります。
トイレの修理はできなかったため、致し方なくこのまま出発することになったと…。
ひいては飛行中トイレに入れないので全員トイレを済ませてから搭乗ゲートに来るように。
普通だったら「なんだーっ!! それなら2時間前に出られたじゃないか!」と絶対に文句が出るところですが、今は非常時。
聞き分けが違います。
もう一度、先ほど同様みんな黙々とトイレに向かい、素早く済ませて搭乗ゲートに向かいます。
(我慢するさ、帰れるなら!)
14時間後。。。
息を詰めて待つ人々の前でようやく搭乗ゲートが開いたのは、空港に来てから14時間後のこと。
結局便が出たのは夜10時過ぎ、ブリスベン空港に到着したのは翌日の午前1時を回ってからでした。
静まり返った夜中の空港を足早に歩き、荷物引き渡し所へ。
が、ターンテーブルは一向に動き出しません。
空港職員を探してもどこにもいないし。
みんなで探し回り、やっと職員を見つけ、荷物が出てくるまでさらに数十分。
ようやく出てきた荷物を受け取り、車を運転してよれよれで家に帰り着いたときにはほとんど明け方だったそうです。
それでも、無事に帰って来られただけでものすごくラッキー。
何かひとつ違っていればしばらく帰れなかったかもしれません。
コロナが収束するまでは、こういったリスクは常に旅に付いて回るということですね。
念頭に入れて行ったにしても、実際起こるとやっぱり大変だったという長い長い24時間の話でした。
よろしかったらポチしてってください。。。
前編はこちらです。