こんにちは。ほのかです。
犬を散歩していると、同じように愛犬を散歩させる人や健康のために歩く人、走る人とすれ違います。
すれ違ったら知らない人でも挨拶するのが礼儀。
“Morning!”
“Hi, how’re you going?”
調子はどう?
毎日同じような時間に歩けば、会う人たちも同じような顔ぶれになってきます。
田舎なので(笑)。
毎日のように顔を合わせていると、時間とともに挨拶もちょっと変わってきたりします。
「気持ちのいい天気だねえ」とか
「じきに降り出すかも。向こうに黒い雲が来てるよ」とか
「今日のビーチは(満潮で)狭かったわよ」とか。
こんなのもあります。
「レンジャーが来てるぞ!」
レンジャーは地方政府に雇われている森林保護管で、
一帯のブッシュやビーチを管理したり、動物をコントロールしたりする人たちです。
基本的に飼い犬はどこでも綱につながなければならないのですが、
ビーチの一部に Off Leash Area(オフ・リーシュ・エリア) = 綱を外していいエリア があります。
たいていの飼い主たちはオフ・リーシュ・エリアに着くまで待てなくて、
ビーチに入った途端に綱を解いてしまいます。
これがレンジャーに見つかれば即座に$300以上の罰金の対象です。
だからレンジャーを見かけると、ビーチから帰る人たちから
向かう人たちへの伝言ゲームが瞬く間に広がるわけです。
さて、こうして毎日顔を合わせ、ひと言、ふた言交わしているうちに、
ある日ちょっと立ち話が始まったりもします。
たいていは天気の話だったり、犬のことだったり、当たり障りのない話ですが、
何度か話が進むうちに質問されたりします。
“What do you do?”
こう聞かれて、仕事を問われていると思ってしまったのは遠い日の私だけでしょうか?
日本人はあまり良く知らない人にこういったパーソナルな質問はしないものですが、
オーストラリアの(田舎の?)人は違います。
素直に興味を示します。
自分のことを表現するのが好きな人が圧倒的に多いので、
質問してあげることは逆に礼儀にかなったことだと思っている節があります。
対する私は自分のことを話すのが苦手な部類。
なんてありがた迷惑な気遣い。。。
“What do you do?”
何をする(している)の?
そのまま訳せばいろいろな意味に取れる質問で、決して仕事を問うだけの質問には見えませんね。
でも会って間もない人にこう訊かれたら、
日本人の私たちは仕事を尋ねられていると思うのではないでしょうか?
もう何年も昔にこう訊かれた私はそう思いました。
その時求職中だった私はちょっと引け目を感じながら「仕事を探しているの」と答えたのです。
すると相手の女性は言いました。
それだけ?
は? と私。
仕事を探す以外には?
うーんと考えている私をおいて彼女は続けます。
私はいろいろやるわよ。
毎日泳ぐでしょ、編み物するでしょ、コンピュータするでしょ(って何するんだ?)…。
そんなん?この質問の答えってそれでいいんだ?! と。
なーんだ! くくられなくていいんですね。
〇〇銀行員の、とか
保育士の、とか
日本語の先生の、とか。
△△ちゃんのママの、とか。
このことがあってから、私は前ほどこの質問に構えなくなりました。
自分のやっていることのうち、言いたいことだけ言えばいい、
言いたくない部分は言わなくていいと知ったからです。
犬を連れてよくビーチに行くな。お菓子を作ったり、発酵食品作ったりもする。
庭に野菜やフルーツ植えては失敗したりもする。
(ほとんど読まれない)ブログ書いたりもする。
読まれていないことは言わなければいいのです 🙂 。
あるいはブログすらほのめかさず、
家でコンピュータに向かう作業してるって言ったっていいわけですよね。
発酵食品って何をつくるの? とか
何のフルーツを植えたの? とか。
興味があれば質問されたりもします。
だからこそ、言いたくないことは言わなくていい。
自分が言いたいこと、好きなことだけを言っているなら、質問されるのも楽しい。
そこから話が広がることもあります。
でもたまーに
“What do you do for work?”
ズバリ、仕事は何ですか訊かれることもあります。
××ホテルで□□マネージャーしてるの。
と胸張って言える人は言いましょう。
でも考えてみればこの質問だっていろいろな答え方ができるわけです。
何が仕事かが問われているわけで
「どこの会社で」とか「どんな会社で」働いているということはポイントでないので。
接客業です、とか。
コンピュータ上の仕事、とか。
ぼかしたいところはぼかして構わないわけです。
こういうことがわかってきてしばらく経ち、会話もそれほど苦ではなくなってきましたが、それでも思うように気持ちよく会話が運ぶときだけではありません。
自分があまり話題にしたくないことが質問にさらされたとき、それをどう切り抜けるかはやっぱりそのときどき、一回一回勉強です。
サラッと最短で答えて逆に相手に質問を振ったり。
ジョークにしてしまったり。
にっこり微笑んで終わったり?!ってのもありました。あはは。
まぁ、就職の面接ではないのだから、何も全部真面目に答えなきゃならない訳じゃないし、かといっていつも顔を合わせる人たちに嘘ついたり不誠実にはなりたくないし。
会話自体を楽しむスタンスでいるよう心がけています。
彼らはみんな喋ること自体を楽しんでいるのだから。
どう表現するかは自分次第。
いつの日か、どんな角度から来られても、自分を上手に表現できるようになりたいものです。
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オーストラリアの人たちとの会話と言えばこういうのもあります…。