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探し回ってるのは亡き妻? 新しいパートナー? 妻に先立たれたオカメインコのその後

つがいのオカメインコ

こんにちは。ほのかです。

オーストラリアの家々の庭先には
日本人の私たちから見ると珍しい鳥がたくさん飛んで来ます。

それもびっくりするほどカラフルだったり、変わった形だったり、
変な鳴き声だったり、それぞれにユニークな鳥が。

色鮮やかなレインボーロリキート、真っ白な体に黄色い冠羽をかぶったコカトゥー、けたたましい笑い声のように鳴くクッカバラなどは日本でも鳥好きな方々にはよく知られていますよね。

木の上のコカトゥーではこれらの鳥たちのほとんどがmonogamous = 単婚種、人間でいえば一夫一婦制、つまり一生一羽のパートナーに添い遂げるってことは知っていましたか?

ニュージーランドにいるパラダイスダックという鳥もそのmonogamousの典型で、いつでも、どこに行くのも夫婦つがいで行動しています。

もしもメスが亡くなってしまうと、オスは嘆き悲しみのあまり元気がなくなって後を追ってしまうんだそうでレインボーロリキートす。

反対にオスが亡くなると、メスは新しいパートナーを探すのだとか。

人間の世界と一緒だな、と言っては山ガイドのおじいちゃんがお客さんを笑わせていたので、そういう鳥がいるということは知っていましたが、庭先に遊びに来るおなじみの鳥たちのほとんどが一夫一婦制だとは最近まで私も知りませんでした。

お嫁さんに先立たれたピー助

我が家にはもう16年も前からオカメインコのピー助が一緒に暮らしています。

ピー助にはパー子というお嫁さんがいたのですが、
パー子は一昨年の初めに先立ってしまいました。

パー子はピー助よりも私たちになついていましたが、
ピー助はパー子ひと筋だったので後が心配でした。

嘆き悲しんで弱ってしまうのではないかと。

パー子がいなくなった後も、ピー助は意外に落ち着いているように見えましたが、
数日するとピー助は外に出ると飛び回るようになりました。

今までは太り気味のため億劫がって無理矢理飛ばさないと飛ばなかったのに。

飛ぶのはだんだん頻繁になり、そのうち、ほとんど休まずに飛び続けるようになりました。まるで何かを探しているように。

きっとパー子を探しているのだと思って胸が痛くなりました。

新しいお嫁さんを飼わないとダメかな?と考え始めましたが、
連れて来たオカメがピー助と気が合うとは限りません。

それに今から雛を連れてくるとなると、オカメは寿命が長いので
今から15~20年と一緒に暮らす覚悟が必要になります。

どうしよう。

考えながら飛び回るピー助を見ていると、そのうちにピー助が
実は壁にかかった鏡の前に行きたがっているのだと気づきました。

鏡は少し高いところにかかっているので、床に下りるとピー助には見えないのです。

思い出してるの

鏡の中のお友だち

私は椅子を持ってきて鏡の前に置き、ピー助を乗せました。ピー助はご機嫌に鏡の中のお友達に話しかけ始めました。

実はこれ、ピー助が鏡の前に行くと昔から必ずやっていたことなんです。
ピー助にとって鏡に写る自分は自分ではなく、別のお友達なのです。

鏡の中のお友達に話しかけ、羽づくろいを始め、やっと落ち着いたみたいです。
居眠りを始めたのでそろそろ小屋に戻そうとしたら、大パニック!

帰りたくなくて、飛んで椅子に戻ってしまうんです。
戻れないよう椅子をどけたらまた休みなく飛び回って…。

仕方がないので、椅子の上に餌と水を用意すると、
日がな一日そこで過ごすようになってしまいました。

もう小屋になんて帰りたくはないとばかりに。

いやがるピー助をそれでも強引に小屋に戻すと、
今度はお友達を探して小屋の中をせわしなく動き回ります。

なんとか壁の鏡が見えないかと…。

お友だちを小屋に連れて来ちゃおう

まだまだ

どうしたものかと考えること数日、ある日名案が。

そんなにお友達と年中一緒にいたいなら、お友達を小屋の中に連れてきたらいいんだわ!

早速小さな鏡を買ってきて小屋の中に括り付けてみました。

あはっ、大当たり。
ピー助復活! めちゃくちゃ元気に戻ったのです。

以来、ピー助は朝から晩まで鏡の前で過ごしてます。
鏡の中のお友達に歌いかけ、お友達に寄り添って眠ります。

羽づくろいだってちゃんと手伝ってもらっています。

鏡に向かって「掻いて」と頭を下げ、
鏡の角に器用に頭を押し付けてちゃんと掻いてもらうのです。

その発想がすごい。

しかも相手の掻き方が気に入らないと鏡に向かって
どついたりするのもパー子にしていたのとまるで一緒です。

もう完璧にself-sufficient = 自給自足。

でもピー助にとっては、あくまで鏡の中にいるのは別のお友達、
というかパートナーなのです。

ピー助、立派に乗り換えて(笑)、すっかり立ち直りました。

しかし架空のカノジョでホントにいいのか…。

本物のオカメのパートナーでなく鏡の中のお友達を紹介したのは、
実はピー助にとってかわいそうなことなのかなとも考えてもみました。

もともとピー助は歌を歌ったり踊ってみたり、
パー子の気を引くことにはいつも一所懸命でした。

が、ここ5年ぐらいはいざパー子がその気になって誘っても
行ったり来たりさんざん迷った挙句に逃げてしまう、ということばかりでした。

なので新しいお嫁さんを連れて来たところで、
今度はお嫁さんが不満に思うかもしれません。

小屋の中では鏡の中のお嫁さんと仲良く暮らし、外に出すと私たちの膝の上でくつろぎ、
ピー助は今も以前と同様に毎日を楽しんでいるように見えます。

さらに、外に出るとちょっとした社交? も楽しんでいます。

カウンタースツールの脚の金属部分に映る“お友達”にも愛想を振りまきに行くのです。
我が家にはスツールが4脚あるのであちらこちらで愛想を振りまくのに大忙しです。

こんな性格のピー助なので、鏡のお嫁さんでそれなりに十分なのかなと最近は思っています。

ピー助今日も元気いっぱい、音痴に一本調子の歌を歌いまくってます。

 

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